2017年1月27日金曜日

アフターレビュー:【5】その他

この記事では、これまでのテーマ以外に関する回答を取り上げたり、アンケートでは訊かなかったことについて振り返ります。
一部、既に書いた内容と重複する可能性がありますがご容赦下さい。
また、アフターレビューシリーズはこの章で終了となります。思い出したらここに書き足すかもしれませんので、よかったらチェックしてみてください(更新時にはTwitterで告知します)。

①エントリー

エントリーは10月19日23時から開始し、12月11日締め切りと告知しました。
たった49人のエントリー枠は、翌日の20時06分に24時間を待たずして埋まってしまいました。しかしその後も、締切までに62人の方にエントリーしていただきました。一方で、11月下旬からキャンセルの申し出が続き、締め切り後の12月20日にキャンセル待ちの方がいなくなりました。そのため、更に2日間だけ追加で募集を行いました。

ここで、エントリーキャンセル期限を事前に設けなかったミスに気づいてしまいました。気づけばもう大会5日前、それなのに参加者全員が確定しないとネームプレートを印刷することができません(名前だけでなく部屋の行き先まで掲載するため)。加えて、部屋ヌシを選ぶこともできません。そこで慌てて、追加募集の締切と同じ日をエントリー締切日としました。

その結果、追加エントリーが5名、キャンセルが7名発生し、最終的に2枠欠番となった次第であります。

今回キャンセルが相次いだ原因としては色々あるでしょうが、第一に「諸々の情報公開の遅さ」が挙げられると考えております。
予選から決勝までのクイズ形式はエントリー受付開始前に発表した一方で、メインスタッフ出題傾向、そしてエントリーキャンセル期限をなかなか発表しなかった(もしくは決定できなかった)ことで、この大会に対する参加意欲を十分に湧かせることができなかったと思います。やはり、"何をやらされるか"が分かっていたほうが参加者としてはいいですものね。

②リハーサル

今回、事前にスタッフが集まってリハーサルを行ったのは11月19日(土)の1回のみ、それも、参加者は私含めてたったの6名でした。
更に、そのリハーサル後にスタッフが増え、当初の予定であった「1部屋1人制」から2人に増員することができるようになり、進行マニュアルも書き換えました。
進行の流れを直接口頭ではなくメールで送ったマニュアルだけで伝えたにも関わらず、特にトラブルもなく進めることができたのは、優秀なスタッフの皆様のおかげです。ありがとうございました。

ただ、大会後に各部屋の試合音声を聞いてみると、問題の読み方について何点か指摘したくなる部屋がありました。
問読み担当のスタッフは、各スタッフの希望を取り入れつつ私と福良で決めてしまったのですが、各問い読み担当の癖を把握し、それに対し指導する機会を設けることができませんでした。
そのため、部屋によっては部屋ヌシ以外かなり不利な戦いを強いられたのではないかと思います。
これは問読みの担当スタッフが悪いわけではなく、リハーサルの機会を設けられなかった私の責任です。

次回大会があったら、大会前に各問読み担当のスタッフに問題を読ませるリハーサルを設けるべきであると考えました。

③成績集計

成績集計について、このような意見がありました。

<自由回答>
「ネームカードで勝ち数と引き分け数をきちんとわかるようにすべきだったと思います。これだと後から勝利数を確認できず、万一スタッフが集計ミスした場合のフェイルセーフがないのでは、と思います。周囲の人にあえてわからないようにする意図があるなら別ですが。。。」

今大会の成績は、以下の流れで行いました。
①各試合後、問読み係は、進行係のチェックをもとに、専用の記録用紙に7人の順位と正誤数を記入する。
また、万一に備え、各選手のネームプレートにも順位・正誤数を進行係が記入する。
②第4節と第8節終了時に4節分の記録をカメラで撮り、LINEで共有する。
③LINEに上がってきた記録を元に、大会長の私が得点表示Excelの「成績記録」のタブに28試合分の順位を入力する。順位をすると、各試合における各選手の勝ち抜け人数・引分数が以下の計算式で自動で計算される。

例えば、選手P1~P7の順位を入力するセルがそれぞれA1~A7であった場合、選手Pn(n=1,2,3,4,5,6,7)の勝ち抜け人数と引分数は、
勝ち抜き人数・・・SUMPRODUCT(1*($A1:$A7>An))
引分数・・・COUNTIF($A1:$A7,An)-1


以上のことから、勝ち抜き人数と引分数をもし集計ミスするとすれば、それは順位記録をミスしたことになります。それに対するフェイルセーフが、「ネームプレートに順位を記入する」という行為だと考えてください。また、ネームプレートに勝ち抜け人数と引分数を記入しようにも、むしろ人力で書く方がミスが生じやすいと考えたため、試合後に記入は行いませんでした。

④業務

今回、私は「問題作成」「得点表示Excel作成」「参加者・スタッフへのメール連絡」「諸書類作成・印刷」「台本作成」「会場予約」「選曲」など、あまりにも一人でやりすぎてしまいました。ただ、これは第1回ということで、基本的なフォーマットはまず企画者の自分が作るべきであると考えたためです。
次回は、今回があっての次回ですから、これらの業務を何人かのスタッフに分散できたらいいなと考えております。

⑤部屋ヌシ

大会前、予選のルールを公開した際は、「49人のうち"部屋ヌシ"が7人いて、その7人のみ第7節まで同じ部屋で戦い続ける」としか言っておりませんでした。
実際は、部屋ヌシは「参加者の中からスタッフ陣が選出した、特に強いと思われる7人の実力者」で、参加者の皆様は当日受付で渡される組み合わせ表を見てようやくそれを知りました。「7人のヌシは、まず他の42人を相手に戦い、最後にヌシ同士で戦う。残りの42人は、ヌシの待つ部屋を回り、1人ずつ挑んでいく。」というコンセプトは最初から構想しておりました。
エントリーを開始してみると、まぁ予想を遥かに上回るガチメンツが揃ってしまい驚きました。実力者が多くヌシ選びには悩みましたが、その一方で、ヌシにふさわしい人が足りないという事態を避けられたのは一つの幸運と言うべきかもしれません。

さて、そもそも、第7節まで同じ部屋に居続ける「部屋ヌシ」は、果たして実力者である必要はあるでしょうか?これについては色々な考えがあると思います。
部屋ヌシというのは、その部屋の顔といってもいい存在です。全参加者から特別な眼差しで見られます。ネームプレートに書かれたこれまでの成績を見られます。そのため、中途半端な人では、部屋ヌシに選ばれてもただ恥をかくだけでしょう。当然のことながら私たちは、参加してくださった皆様に(「試合に負けた」などの自業自得なものを除いて)不快な思いをさせたくないと思っています。ただ、実力者でも、あまりプレッシャーがかかりたくないという人もいらっしゃるでしょうから、次回は、エントリーフォームに「部屋ヌシに選ばれてもいいですか?」という項目を加えた方がいいかもしれません(部屋ヌシの大変なところばかり述べてしまいましたが、一応「その部屋の問読みの癖を理解しているため少しだけ有利」という利点もあることを追記しておきます)。

次回大会、ヌシ選びの基準をどうするかは今のところ決まっておりません。もし前回同様フルオープンならば「前回大会のベスト8はヌシ内定、残りはエントリーした人の中から選ぶ」でもいいですが、実力別でレギュレーションを設ける場合はどうなるでしょうか。特に「クイズ歴1~2年目限定大会」の場合は、実力を推し量るデータの絶対量が少ないでしょうから、戦績を自己申告してもらう形になりそうです。
アンケートでは、部屋ヌシの方々から「自分を部屋ヌシにしてほしくなかった」という意見は一切ありませんでした。それどころか、「ずっと同じ部屋だったが、全くストレスなくクイズができた」という意見が寄せられました。ありがとうございます。

⑥(未定)




⑦(未定)




⑧(未定)

2017年1月25日水曜日

アフターレビュー:【4c】次回大会のスタッフ希望

設問4-2:次回以降のスタッフとしての参加希望について

【質問】

もし、次回大会でスタッフをやるとしたら、どの役職をやってみたいと思いますか?役職ごとに回答して下さい。
※以下の10要素
「問題チーフ」
「演出(台本)」
「演出(選曲)」
「司会」
「本戦問読み」
「本戦正誤判定
「予選各部屋問読み」
「予選各部屋司会」
「その他当日スタッフ(音響、得点表示、受付など)」
「問題作成(大会当日出席しなくてもよい)」

のそれぞれについて、以下の5段階の中から回答

「ぜひともやってみたい」
「できればやってみたい」
「どちらともいえない」
「あまりやれない/やりたくない」
「絶対にやれない/やりたくない」


【結果】

・司会
ぜひともやってみたい:0票[0%]
できればやってみたい:2票[5.3%]
どちらともいえない:15票[39.5%]
あまりやれない/やりたくない:13票[34.2%]
絶対にやれない/やりたくない:8票[21.1%]

・本戦問読み
ぜひともやってみたい:1票[2.6%]
できればやってみたい:5票[13.2%]
どちらともいえない:14票[36.8%]
あまりやれない/やりたくない:13票[34.2%]
絶対にやれない/やりたくない:5票[13.2%]

・本戦正誤判定
ぜひともやってみたい:1票[2.6%]
できればやってみたい:6票[15.8%]
どちらともいえない:14票[36.8%]
あまりやれない/やりたくない:12票[31.6%]
絶対にやれない/やりたくない:5票[13.2%]

・予選各部屋問読み
ぜひともやってみたい:3票[7.9%]
できればやってみたい:16票[42.1%]
どちらともいえない:12票[31.6%]
あまりやれない/やりたくない:3票[7.9%]
絶対にやれない/やりたくない:4票[10.5%]

・予選各部屋司会
ぜひともやってみたい:2票[5.3%]
できればやってみたい:17票[44.7%]
どちらともいえない:11票[28.9%]
あまりやれない/やりたくない:3票[7.9%]
絶対にやれない/やりたくない:5票[13.2%]

・その他当日スタッフ(音響、得点表示、受付など)
ぜひともやってみたい:3票[7.9%]
できればやってみたい:13票[34.2%]
どちらともいえない:17票[44.7%]
あまりやれない/やりたくない:2票[5.3%]
絶対にやれない/やりたくない:3票[7.9%]

・問題作成(大会当日出席しなくてもよい)
ぜひともやってみたい:4票[10.5%]
できればやってみたい:13票[34.2%]
どちらともいえない:10票[26.3%]
あまりやれない/やりたくない:7票[18.4%]
絶対にやれない/やりたくない:4票[10.5%]

【考察】

この設問は、票数でどうこう論じるというよりは、参加してくださった方の中でスタッフを志望している方が誰であるのかというのを把握するための設問でした。
そのため、ここではあまり書くことはありません。皆様の判断におまかせします。

なんかここだけ投げっぱなしでスミマセン・・・

2017年1月24日火曜日

アフターレビュー:【4b】考えうる参加資格

設問4-3:参加資格について

【質問】

今回は、参加制限を特に設けず、「エントリー先着49名が参加可能」といたしました。今後第2回、第3回と続けていくにしても、予選で行った「参加者全員が(49人参加の場合)必ず8試合出場できる総当たりシステム」は変えずに続けてこうと考えております。
しかし、このシステムは参加枠の融通が効きづらく、参加枠が少なくなりがちです(参加枠が「素数の2乗」の場合は確実に総当たりの対戦カードを組むことが可能です)。そこで、(予選会の類を行わない場合には)この総当たりシステムに見合った参加資格を設けるという案も検討しております。例えば、「他の大会のペーパークイズがなかなか通過できず、早押しボタンを壇上で押す機会に恵まれない初級者」や、逆に「他の大会で一定の成績を収めた上級者のみ」「前回大会参加者は連続で参加不可能」などが考えられます。
参加資格についてもし何か提案がありましたら記入して下さい。
※自由回答

【結果】

*無差別級派
「個人的にはレギュレーションを設けないでほしい。」
「フルオープンでやってもらえると有難いです。」

実力・実績別派
「初級者側と上級者側に分けたり、関東関西同時開催・・・というと夢が広がり過ぎですかね。」
「なかなか難しいとは思いますが、初級者向けと上級者向けとそれぞれ開催出来たら需要はあるかもしれません。」
「例にあるようなレーティングは良いと思います。早押/新人王の年数区切りの代わりに、ペーパー通過歴といった戦績等によるレーティングにし、当日も勝ち数に限らない戦績で実力の近い者同士が組むことができたら面白いと思います。この場合、ある程度参加者がスタッフ業務を手伝う新早方式の導入も可能性が見えてくると思います。」
「直近二大会でベスト20の経験がない人限定の回と、直近二大会でベスト20経験がある人を優先する回を繰り返すとかどうでしょうか。二大会連続ででられることはあっても、三大会連続は絶対出られません。何れにしても、適切な実力分けをできると良い気がします。」
「個人的にまさに「他の大会のペーパークイズがなかなか通過できず、早押しボタンを壇上で押す機会に恵まれない初級者」向けがいいかと思います。特に社会人(学生はすでにそういう大会がある)。スタッフ・会場確保が大変なので簡単に「複数回開催してください」とはいいにくいのですが、そういう「限定戦」と「フルオープン」を2度開催して頂ければ非常にありがたいです。もちろんその時は限定戦の方でお手伝いします。」

参加回数別派
「前回大会の予選通過者は1度大会スタッフを務めなければその後の大会へ出場ができない。」「できる限り同じ程度の実力者同士でやるのが望ましいので、やりやすいのは上位リーグと下位リーグに分けてしまうことだが、現実的なラインで考えるなら連続で参加不可能にすることだろう。」
「レギュレーション無しだとどうしてもいつも同じメンツになりがちなので、上記にある「前回大会参加者は連続参加不可」というのは少し面白いと思います。」
「初級者向けとしては、新人王と同じようなレギュレーションがいいのではないでしょうか?また、同じ人がずっと49人の枠を埋めて他の人が出れないという事の対策としては、エントリーの序列に通算参加数を組み込み、少ない方が優先されるようにすればいいかなと思います。」
「部屋のヌシと毎回対戦できる楽しみも大会の良さだと思いますので、資格をつけるのは難しいと思います。強いていえば、主催者推薦のヌシ以外は、連続参加不可にして、出られない人は後日同じ問題での再放送(ルールを変えて1つの大部屋で)に参加するという考えかなと思います。」

*ステータス別派
「現在のクイズ界の情勢から考えると、「学生」「初心者」「ペーパークイズ未通過者」などの限定を加えると、逆に希望参加者は多くなると思います。人数に見合った資格条件といえば、「女性限定」くらいでしょうか。」
「学生だけと社会人だけの2パターン作る」

*その他
「上位層向けにしても初心者向けにしても盛り上がるシステムだと思います。自分が出られないレギュレーションの場合は、お手伝いしたいです。出られる場合は、やっぱりもう一度出たいです(笑)。」
「ルールを楽しめる人が参加するのが良いかなと。本当に行きたい人は早めにエントリーすると思うのです。」

【考察】

様々な意見が出てきたので、大まかなタイプ別に分けてご紹介しました。そのうち、特に多かった2種類についてそれぞれ考えてみたいと思います。

まずは「実力・実績別」のご意見について。様々な振り分け方法が提案されましたが、「ペーパークイズの通過経験の有無」というのが一番良いかもしれません。スポーツを思い浮かべてみて下さい。脚力や腕力といった基礎体力だけでなんとかなるスポーツというのは世の中にほとんど存在せず、大体は体力に加えてそれぞれの種目で特定のテクニックが問われるはずです。ですが、大体のクイズ大会では「基礎体力」を問うペーパークイズを通過できなければ、「テクニック」を問われる早押しクイズの場に立つことはできません。しかし、中には「知識量はそこまでなくても早押しではそこそこ強い」という方もいらっしゃるでしょう。
そもそもペーパーと早押しは問われる能力が違うのです。本大会のような早押しだけの大会なら日の目を見るという方だっているはずです。自分がペーパー抜けの経験がほとんどないだけに、私はそういった方々を応援しております。
頂いたご意見の中で特に膝を打ったのは、「学生向けの大会でペーパーの結果問わず"押せる"大会はあるけど社会人向けには少ない」というものです。この大会には、色々な層に対しニーズがあるのだなぁと思いました。

また、総当たりの大きな特徴として、「自分以外の全員と必ず1回は会う」という点が挙げられます。選手として参加している方はもちろん、部屋ヌシ以外の人たちは部屋を回っていくわけですから、全部屋のスタッフとも顔を合わせられます。これにより、選手はもちろんスタッフにとっても「色んな人と交流する機会」となるわけです。
総当たりは、「新人王/早押王」のスイス式トーナメントとは異なり弱い人でも強い人とも戦わなければならないという点や、「自分が誰に勝って誰に負けた」という結果によって己の実力が如実に現れてしまうシビアな側面もありますが、こういった触れ合いの場としての側面もあります。そのため、勝負にこだわる方にも、ただ色んな人とクイズを楽しみたい方にも、十分満足して頂けるシステムであるということをアピールしておきます。

次に、「参加回数別」のご意見について。こちらは設問で例示した「連続出場不可」に賛同する意見がいくつかありました。
私が考えていた(上記のような実力・実績別のレギュレーションを設けない場合の)第2回の参加優先権としては、「優先度A:前回ベスト8(この8人はエントリーすれば部屋ヌシになる権利が有る)→優先度B:前回不参加者→優先度C:前回参加者」というのを考えておりました。これは、「できるだけ多くの人にこの大会を体験してもらいたい!」「でも部屋ヌシはある程度固定メンバーがいたほうがこの大会の名物になる?」という考えにもとづきます(でも優先度Aの枠は無くてもいい、とも思います)。第2回でどれだけエントリーが集まるかはわかりませんが、現時点ではこの案が最も可能性が高いかもしれません。
一方、「スタッフをしないと次参加できない」についてですが、これは個人的にはあまり気が進みません。この大会のスタッフは、「次の回で参加するために仕方なくやる」というモチベーションでやってほしくはないと考えているからです。この大会は7部屋同時に行うので、各スタッフがしっかりと働かなければ成立しません。そのような動機で雑に仕事をこなすくらいならば、きちんと「この大会を作りたい・協力したい」という動機を持ってスタッフに参加して欲しいと思います(今回のスタッフについては、全員きちんと仕事をしてくれました。感謝しております)。
また、「参加権のない人に対し再放送企画を行う」という案も頂きました。確かに面白いとは思いますが、再放送企画というのは、よほど問題が凝っているとかでない限り行う意義は薄いと考えます。今回出題した問題は割と癖の強い問題であり、再放送を行ってもいいと思いますが、個人的には毎回そのような問題群にする必要性はNUSHIには存在せず、NUSHIらしさとはあくまでも総当たりにあると考えております。

さて、「新人王/早押王」のように「ある一方に参加する人が、もう片方の参加しない側のスタッフをやる」というシステムを49枠×2でやろうとするとどうなるでしょうか。49枠の場合は全ての組み合わせを遂行するのに8試合かかります。それを2回分ですから、全部で16試合。当然、1試合あたりのボリュームを軽くしなければならなくなるでしょう(例:30問10分の4○2×)。1節あたりを試合後の処理・移動時間込みで20分として、320分。第1節開始時刻を11時とすると、休憩なしで16時20分。そこに休憩や集計の時間を入れますと、おそらく総当たりをやっただけで大会が終わってしまうでしょう(ベスト8で改めて決勝1試合できなくもなさそうですが…)。まぁそうなったらそうなったで、ランキングを発表しておしまい、でも個人的にはアリとは思います。

いずれにせよ、「果たしてこのような大会を年に何回開くことができるか」というのが問題になってきそうです。「複数部屋同時進行大会」は、スタッフはもちろん、早押し機や会場の部屋を、通常のステージ型の大会よりも多く必要とします。すでに「新人王/早押王」という大会もあることですし。

また、自分の中では、「25枠で団体戦(1チームあたり3~5人?)を行う」という考えも浮上しています。これには「使用する部屋数が5つで済む」「一回の大会で多くの人が参加できる」「参加人数が多くなるためペイしやすい」という利点があるため、実現する価値は高いと考えております。

2017年1月23日月曜日

アフターレビュー:【4a】次回以降の開催について

今回から3回は、次回以降の大会についてのアンケートです。

設問4-1:次回以降の参加について

【質問】

もし、次回もNUSHIが開催されるとするならば、また参加したいですか?(予選で総当たりが行われることは既に決まっているものとしてお考え下さい)
※以下の5つの中から回答
「この方式のまま、また参加したい」
「違う形式(ルール・司会者・演出等)でやってくれるならまた参加したい」
「選手としての参加はもういいが、スタッフとしては参加したい」
「二度と参加したくない」
「その他」

【結果】

この方式のまま、また参加したい:37票[97.4%]
違う形式ならまた参加したい:0票[0%]
スタッフとしては参加したい:1票[2.6%]
二度と参加したくない:0票[0%]

【考察】

少なくともこのアンケートに回答してくださった方々は、また参加したいと思ってくれているようでした。重ね重ね、ありがとうございます。
残りの9名の方がどういう思いなのかはわかりかねますが、それでも47人中37人(78.7%)がまた参加したいというのであれば、この大会は成功といっていいでしょう。

ただ、この大会は構造上、参加枠の融通が効きにくいという欠点を持っています。49人より多い人数で総当りをするのであれば、今回以上の部屋数、今回以上の試合数をこなさなくてはなりません。私の把握している限りですと、49人より多く参加枠を取るとすると、次は121人(11部屋・全12節)になります。これはさすがにちょっと非現実的なので私個人としてはあまりやるべきではないと考えております。もしその中間の人数で総当たりができる組み合わせを見つけたという方はぜひご連絡ください。参加枠の取り方については次の設問で述べます。

設問4-2:参加枠について

【質問】

当大会では、49枠という決して多くない参加枠を設けました。
第1回である今回ならまだしも、これから第2回、3回と続けていくにあたり、参加枠を拡大する必要性が生じる可能性があります。
工夫次第では以下の選択肢のように、これよりも多い参加枠を設ける事が可能です。
「予選の総当たりは必ずやる」ということを前提として、当大会の今後の参加枠についてどの案がいいと思われますか?あなたの考えに最も近いものを選択してください。
※以下の3要素
「エントリー先着49枠(今回の方式)」
「エントリー時に近似値問題を出題し、その上位49枠」
「定員50人以上の予選会を開き、勝った49人で後日決勝大会をやる」

のそれぞれについて、以下の5段階から回答

「ぜひともやってほしい」
「ちょっとやってほしい」
「どちらともいえない」
「あまりやらないでほしい」
「絶対にやめてほしい」

【結果】

・先着49枠
ぜひともやってほしい:10票[26.3%]
ちょっとやってほしい:17票[44.7%]
どちらともいえない:9票[23.7%]
あまりやらないでほしい:2票[5.3%]
絶対にやめてほしい:0票[0%]

・近似値順49枠
ぜひともやってほしい:3票[7.9%]
ちょっとやってほしい:6票[15.8%]
どちらともいえない:7票[18.4%]
あまりやらないでほしい:16票[42.1%]
絶対にやめてほしい:6票[15.8%]

・予選会と決勝大会
ぜひともやってほしい:4票[10.5%]
ちょっとやってほしい:7票[18.4%]
どちらともいえない:10票[26.3%]
あまりやらないでほしい:13票[34.2%]
絶対にやめてほしい:4票[10.5%]

【考察】

アンケートでは3つの参加枠を提案し、それぞれについて希望を募りましたが、今回のような「先着順に49枠」が一番好評のようです。
他2つはいずれもイマイチな評価でした。特に「EQIDEN」のような「近似値順に49枠」の方式は、かえって参加モチベーションを削ぐ方法かもしれません。
一方、予選会と決勝大会の2回に分ける方法は、実力者たちにはそれなりに興味を示してくれたものの、やはり全体的にはあまり響かなかったようです。スタッフの立場から見ても、問題作成や会場確保などの面で大きな負担となりますし、少なくとも現状の規模では難しいでしょう。

ちなみにもし予選会を開くとしたら、1つの案として以下のようなものを考えたことがあります(あくまでもおおまかな案です)。

[発想の出発点:「NUSHIらしさとは何か?」→「総当たりに見られるような"全員参加"と、部屋ヌシに見られるような"一部の人間に付せられた特別感"」]
・12端子を使った縦ローリング早押し。まずペーパーで順位を決め、最初の7列には7人ずつ49位までが、50位以下の選手は第8~12列になるべく同じ人数になるように並ぶ(余りが出た場合は第12列に近い順に1人ずつ増やす)



・正解すると、上座クイズの要領で2つ上位の席に移動し、正解者以外は最後尾に並び直し(つまり連答すればどんどん上に上がることができる)。




・誤答すると、その人だけ最下位の列に下がり、その人だけ最後尾に並び直し(その他のボタンを持っていた人たちはそのまま)。




・第1列の人が正解するか、スルーの場合は全員最後尾に並び直し。
・最下位の列で間違えたら即失格。
・30~40問を1セットとし、終了時に最も上位の列にいた7人が本戦進出。
・以降のセットも、セット終了時に最上位列にいた7人が勝ち抜けていく。なお、第4セット・第5セットでは最下位列にいた人たちは敗退となる。また、最終第6セットは正解で1列移動となり、上位2列の14名が勝ち抜けとなる。

部屋:100人程度入る大きな会議室を1部屋借りる(決勝大会とは別の会場でもいい)。
参加費:予選は予選で、決勝は決勝で参加費は別(ただし予選は可能であれば500円未満に抑える。決勝大会は据え置き)。
スタッフ:7~8人で回せそう?(ペーパー採点はプレイングスタッフという形で参加者に手伝ってもらう。もちろんその人たちは参加費を安くする)
使用問題数:ペーパーを50問+近似値1問として、大体240~300問?
決勝大会で600問程度使用することを考えると、スタッフ規模を拡大すれば問題の面ではワンチャン…という感じですかね。

2017年1月22日日曜日

アフターレビュー:【3d】決勝"True Master"

設問3-1:準々決勝以降のルールについて<決勝>

【質問】

準々決勝以降のルールはいかがでしたか?
※「準々決勝」「準決勝」「決勝」のそれぞれについて、「このままでよい」「大枠は変えなくてもいいが、少し改良すべきである」「全く別のルールでやるべきである/廃止すべきである」「どちらともいえない」の4つの中から回答。
この記事では決勝に関しての回答のみを取り扱う。

【結果】

このままでよい:18票[47.4%]
改良すべき:18票[47.4%]
廃止すべき:1票[2.6%]
どちらともいえない:1票[2.6%]

<自由回答>
「決勝がいくらでも×し放題だとちょっと見栄えが悪いかと。」
「決勝は問題がちょっとだけ難しい(簡単なのがそれ以前に比べて減った)気がしました。」
「決勝が思わぬ形で大差がついてしまったので、多少のマイナーチェンジがあってもいいかなと思いました。」
「決勝はこの形式だとどうしても差がついてしまう感じになるので、サイドアウトなどを一部で使ってもよかったのかも、と思います。」
「決勝については無茶押しによる誤答でいくらでも試合を引き延ばしてしまえるルールであることが残念だった。とはいえ、改善する方法もなかなかない。誤答決着が発生しないルールにしたかったので、5点差以上ビハインドでの誤答は相手振りという代案を考えたが、かえってビハインド側の無理押しを助長する可能性があり難しい。」

【考察】

まず最初に言っておきたいこととして、片岡さんに非はまったくありません。このルールで劣勢から勝とうと思ったら誰だってそうなります。これはこのようなことを想定できずにルール設定をした我々の責任です。

「2ブロックにわけてそれぞれ1人ずつの勝者(=ブロックヌシ)を決め、最後に戦わせる」というのはどうしても外せなかったことなのですが、そもそも1対1の難しいところって、自分以外に味方がいないという点なんですよね。もし4人で決勝をやっている場合、トップに立っている人から解答権を奪うことのできる人間は自分以外に2人もいる。しかし、タイマンではそうはいかず、相手に解答権を取らせたくなければスルーになるのを待つか自分で解答権を奪わなくてはならない。今回のような+1/-1のルールの場合、一度泥沼にハマると抜け出すのはなおさら難しいでしょう。
なお、このような大差がついてしまった試合でも、2人がどれだけ戦ったかが分かるように、2人の正解数・誤答数は画面に常に表示しました。

自分は誤答による試合終了に対しそこまで嫌悪感を抱いていないので、いっそのこと「誤答は相手に1Pで10~15P先取」でもいいと思っていました。一方、「誤答は解答権移動&問題読み直し」はテンポが悪くなるという理由で最初から視野には入れてませんでしたが、今回のような問題難易度の場合は、このルールの方がむしろ適していると思いました。

クイズ形式の構造のもう一つの視点として、「abc」初期のテニスクイズのような複数セット制の形式も考えられます。こちらは、あるセットで完封されたとしても次のセットに気持ちを切り替えることが可能である一方で、はじめの段階でセットを連取されてしまうと結局一本勝負と同じことが起きるという…。
まぁどのような形式であれ、先に述べたようなタイマン形式そのものが持つ特性がある以上、大きな差がついてしまうのは仕方のないこととして割り切ってしまうべきなのかもしれません。


余談ですが、実は各ステージのタイトル、1人の勝者を決める準決勝・決勝は「Master」、複数人の勝者を決める準々決勝と部屋ヌシが7人いる予選は「Masters」にしております。どれほどの方が気付いているでしょうか…

2017年1月21日土曜日

アフターレビュー:【3c】準決勝"Space Master"

設問3-1:準々決勝以降のルールについて<準決勝>

【質問】

準々決勝以降のルールはいかがでしたか?
※「準々決勝」「準決勝」「決勝」のそれぞれについて、
「このままでよい」
「大枠は変えなくてもいいが、少し改良すべきである」
「全く別のルールでやるべきである/廃止すべきである」
「どちらともいえない」
の4つの中から回答。
この記事では準決勝に関しての回答のみを取り扱う。

【結果】

このままでよい:32票[84.2%]
改良すべき:6票[15.8%]
廃止すべき:0票[0%]
どちらともいえない:0票[0%]

<自由回答>
「準決勝は「やってみたい!」って思えるルールでした。次回が開催されるのであれば上を目指すモチベーションとして是非継続してもらえると嬉しいです。」
「準決勝はまたこれが観たいので変えて欲しくないです。」
「準決勝はとても完成された形式で、見ているだけで楽しかったです。」
「準決勝のルールは少し複雑でしたが、得点表示がとてもわかりやすかったので、見ていて迫力ある試合が楽しめました。」
「準決勝で「勝つ可能性がなくなったプレイヤーは失格」というルール・システムがとても良かったと思いました(結果的に自分はこれで失格になったわけですが・・・)。このプログラムを組んだ方に最大限の賛辞を送りたいです。」
「準決勝は15分制限、いらなかったかも。」
「準決勝の時間限定は、必要だとは思いますが、15分は短く感じました。20分で良いのでは?と思いながら見ていました。」
「準決勝は時間制限を長くしたほうがよいかも(終盤の中央の取り合いで一挙に逆転が可能なのがミソのルールだと思うので、時間切れ決着はさみしい)と思います。自分はちゃんと失格させてもらえたんで、満足でした。」

【考察】

開催前から期待が集まったこの形式。アンケートでも他2つより高評価でした。今後の回でも、準決勝の名物として残していきたいと思います。

ただ、やはり制限時間についてのご指摘が4件ほどありました。実際の試合では、試合時間15分のところ、Aブロックでは残り2枚のときに14分49秒(残り11秒!)で決着、Bブロックでは残り10枚のときに15分が経過してしまうという結果でした。
BブロックはAブロックに比べ、(特に序盤で)スルーが多かったのもありますが、そのような問題群にも対応したルールを構築するのが私の仕事であることは言うまでもありません。

20分に伸ばした方がいい」というかなり具体的な意見もあり、自分もその通りであると思いますが、そうすると今度は時間が長引いてしまうんですよね…。
今回は1試合15分で行った結果、プログラムに掲載したタイムテーブル通りに事が運びましたが、そもそも予選を25分/節に短くすれば、本戦ももっと早く始められるし、後述する決勝も50問限定とかにすれば思わぬ延長をせずに済みそうです。

ちなみにこの形式、当初はヘクス(正六角形)状の37マスではなく、スクエア(正方形)状の49マスでやろうとしていました。マスが49マスもある上に1マスあたりのアタッチ数が最大8と、逆転要素がより強くなりそうです。ただ、「1人あたり平均12○も取らせんのかよ、何分かかるんだ」ってことで、途中でヘクス37マスに削減しました。結果的に見ていて面白い形になったのでよかったと思います。

2017年1月20日金曜日

アフターレビュー:【3b】準々決勝"Time Masters"

今回からは、本戦のステージごとに結果と考察を発表していきます。

設問3-1:準々決勝以降のルールについて<準々決勝>

【質問】

準々決勝以降のルールはいかがでしたか?
※「準々決勝」「準決勝」「決勝」のそれぞれについて、
「このままでよい」
「大枠は変えなくてもいいが、少し改良すべきである」
「全く別のルールでやるべきである/廃止すべきである」
「どちらともいえない」
の4つの中から回答。
この記事では準々決勝に関しての回答のみを取り扱う。

【結果】

このままでよい:21票[55.3%]
改良すべき:13票[34.2%]
廃止すべき:2票[5.3%]
どちらともいえない:2票[5.3%]

<自由回答>
「タイムレースは予選の傾斜がやや強かった」
「タイムレースだけはもう少し難度を抑えても良かったのでは?」
「準々決勝のタイムレースは少し人数を減らしてもよいかも。」
「準々決勝については、「7分に伸ばす」or「+3-5」or「±5」などがいいかと。」
「正誤判定ボタンの反応が悪かったのは、タイムレースをやる上では課題点だったかなと思います。問題もタイムレースには少し難し目だったので、時間・問題数考えると+4くらいで良かったかもしれません。とはいえ、全体のルール構成、9人タイムレース等は非常に興奮しました。」
「準々決勝はシードをなくし、5人→2人×4組にして、タイムレースなどの短めの内容だったら良いかなと思いました。上位に勝利人数(勝ち点?)に応じた有利なアドバンテージをつけるのはそのままで。」
「全般的に誤答が甘いように感じました。特にタイムレース。あの状況では逆転を狙ってみんな前がかりになります。誤答1回で回答権をうばってもいいレベルだったと思います。あと、組み分けは蛇腹にすべきと思いました。今回のポイント持ち越し方式だと、1組と2組の格差が大きすぎるように感じました。あとは1問正解5ポイントくらいてもいいかと思いましたが、これは好みです。」
「準々決勝のタイムレースについては、5分間しかないこと、上位者が最初から最後まで場にいること、上位者はアドバンテージだけで勝ち抜けできるため時間稼ぎにメリットがあること、問題傾向的にひとりのプレイヤーが波に乗って正解を独占するという展開が難しいこと、などから、下位者のチャンスが少なかったように思います。もうすこしだけ波乱がありそうなバランスでも良かったのではないかと感じました。」
「既に意見が集まっているかと思いますが、タイムレースだけは要検討(さすがに下位にほとんど勝つチャンスがないのは……)。他はすごくよかったと思います。」

【考察】

現状維持の票も多い中で、この形式を改善すべきという票も多数ありました。
下位勢の活躍を期待しておりましたが、「初期状態で最上位と最下位の差が17点、5分(40問前後)で+3/-3」というルールでは至難の技だったようです。
自分の中では「タイムレースは1分あたり10問ぐらい」という認識でいたのですが、それはabcのような問題群でバカスカ押せるような場合であって、今回の問題群ではそれよりペースが遅くなることを知っておくべきでした。
得点レートについてはそれなりに迷いました。大会前は+3/-3はむしろ「逆転しやすくて上位組が可哀想、こんなに長い時間かけて順位を決めたのにたった1試合でひっくり返ってしまうのはいかがなものか」ぐらいに思っておりまして、本気で+1/-1とか+2/-2にしようかとも考えていました。でも実際やってみたら、ご指摘の通り+5/-5でもよかったと思います。ただ、そもそもタイムレースの構造上の欠点として「最初から最後まで全員が参加している=強い人も弱い人も正解しやすい人も誤答しやすい人も最後までずっといる」があるため、下位勢へのチャンスを与えるというのであれば、タイムレースそのものを廃止することもやむなし、という考えです。

大会後なのでこれを言っても許されると思うのですが、そもそも私、(スタッフ側としては)タイムレースってあまり好きな形式ではないのです。集計スタッフは多く要るし、通常より早く進行していく中でカウントミスがあったら取り返しがつかなくなるし(少なくとも選手からは試合中には指摘されない)、出題問題数がブレるし、誤答が多くなるし…
じゃあなんでこの形式を選んだかって言うと、だいぶ初期の段階(NUSHIというタイトルが決まって予選の形式も固まって本戦さぁ何やるか~っていうとこ)で「時間と空間を支配する主」というコンセプトを思いついてしまったからです。決勝の前口上でも言わせていただきましたが。これはまぁ「1回だけいいからそういうコンセプトでやらせてくれ」っていう感じのものなので、次回もやるかどうかはわかりません。ただ、「予選の成績を持ち越す」というのはどうしても外したくないので、次回までにしっかりと代案を考えておきたいところです。

また、当初は「本戦用の問題」と称して350問を用意し、予選1位の方にインタビュー時に開始番号を選ばせる方式を予定していましたが、11月のリハーサル後、「全体的に問題がちょっと長いし難しくて押すポイントが遅くなりがちだから、タイムレースはタイムレースで分けたほうが良いよね」という話になりまして、結局ステージごとに問題を用意する方式(準々決勝100問、準決勝100問、決勝60問、予備60問)にしました。

さて、「今回のポイント持ち越し方式だと、1組と2組の格差が大きすぎるように感じるため、組み分けは蛇腹にすべきと思いました。」という意見がございました。
実際に行った偶数・奇数の組み合わせ方法だと、どちらの組も面子は2順位ごとに下がっていくため、そこまで格差が生じるようには思えないのですが、方法の一つとして検討の対象とさせていただきます。
(ちなみにもし今回の18名を蛇腹で組みますと、Aブロックに部屋ヌシが9人中4人、Bブロックに部屋ヌシが1人というとんでもないカードになっていました)

2017年1月19日木曜日

アフターレビュー:【3a】準々決勝以降(「本戦」)全体

続いて、準々決勝以降(以下「本戦」)に関するアンケートです。
今回は、本戦全体に関わる設問を取り上げます。

設問3-2:司会・問読み・正誤判定スタッフについて

【質問】

司会や問読みなどの主要スタッフはいかがでしたか?
※「司会」「問読み」「正誤判定」のそれぞれについて、

「とても悪かった」
「悪かった」
「どちらともいえない」
「よかった」
「とてもよかった」

の5段階から回答

【結果】

・司会
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:0票[0%]
どちらともいえない:2票[5.3%]
よかった:17票[44.7%]
とてもよかった:19票[50.0%]

・問読み
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:1票[2.6%]
どちらともいえない:0票[0%]
よかった:20票[52.6%]
とてもよかった:17票[44.7%]

・正誤判定
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:0票[0%]
どちらともいえない:3票[7.9%]
よかった:17票[44.7%]
とてもよかった:18票[47.4%]

【考察】

まず、司会に関して高評価が多かったのは少々驚きです。
司会が私に決まったのは、11月のリハーサルで本戦の見本を私が他のスタッフに見せた際、試合終了後のセリフの勢いとかが誰も真似できないということで、私に決まってしまいました。実はずっと大会の司会というものをやってみたかったので、内心ガッツポーズをしておりました(笑)。
さて、実際やってみての感想ですが、試合の実況はまだしも、インタビューが壊滅的にヘタでしたね…。まず、聞く事の段取りが全然頭に入っていない。だから訊こうと思っていたことを急遽取りやめたりする。選手の答えに対しうまい返答ができず、「ありがとうございます」ぐらいしか言えない。ここらへんについては自分の才能の限界を晒してしまい、心のなかで半ベソかいてました…。
それでも、自分のできる範囲のことは頑張ったほうだと思います。高評価を頂き、本当にありがとうございます。

続いて問読み。こちらも概ね高評価といったところです。
ただ、私個人としては、もう少し速くてもよかったかな、という印象でした。準々決勝、準決勝は時間制限があるため、慎重になりすぎると出題問題数が少なくなってしまうという問題があります。今回、準々決勝では5分で40問程度、準決勝では15分で60問弱の問題が出題されましたが、どちらもあとすこしだけ多い方がよかった気もします。とはいえ、予選で早口になりすぎてところどころ噛んでいたスタッフもいたので、本戦においては音読の正確性を重視した方がよいのかもしれません。

最後は正誤判定。こちらも特に問題はないようでした。

設問3-3:演出、出題問題について

【質問】

準々決勝以降は、BGMを流したり、パソコンとスクリーンによる得点表示など、予選ではできなかった演出を取り入れました。それらについてどう思いますか?また、準々決勝以降で出題された問題について、どう思いますか?
※以下の5要素
「BGM(試合中以外)」
「BGM(試合中)
「得点表示」
「演出」
「出題された問題」

のそれぞれについて、

「とても悪かった」
「悪かった」
「どちらともいえない」
「よかった」
「とてもよかった」

の5段階から回答

【結果】

・BGM(試合中以外)
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:0票[0%]
どちらともいえない:4票[10.5%]
よかった:22票[57.9%]
とてもよかった:12票[31.6%]

・BGM(試合中)
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:1票[2.6%]
どちらともいえない:8票[21.0%]
よかった:18票[47.4%]
とてもよかった:11票[28.9%]

・得点表示
とても悪かった:0票[%]
悪かった:0票[0%]
どちらともいえない:0票[5.3%]
よかった:12票[31.6%]
とてもよかった:26票[68.4%]

・演出
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:0票[0%]
どちらともいえない:4票[10.5%]
よかった:11票[28.9%]
とてもよかった:23票[60.5%]

・出題された問題
とても悪かった:0票[0%]
悪かった:0票[0%]
どちらともいえない:1票[2.6%]
よかった:13票[34.2%]
とてもよかった:24票[63.1%]

【考察】

BGMですが・・・はい、メタルギアづくしでしたね。スミマセン。でも1回だけでもいいから使いたかったんです。大会長権限ってことで許してください。第3回東工大オープンでもそうだったのですが、「世界観を統一したい」ということで、同じ出処から何曲も使うことについては躊躇いはありませんでした。ちなみにQF,SFの試合中のBGMは、AブロックはMGS2、BブロックはMGS3というように使い分けました。もっというと、優勝賞品がドッグタグだったのも、ロゴの「NUSHI」のフォント(「HaettenSchweiler」を少し縦長に引き伸ばして再現)も、決勝の前口上に出てきたフレーズ(「敗北者達」「主は2人もいらない」)もMGS由来でした。
音響も予選問読みと同様、リハーサルが本番の日まで一度もできず(部屋備え付けのオーディオシステムが使えなくなったという理由もある)、音量調整をミスってしまった感じがあります。マイクを使用しないタイムレースではさすがに抑えめでしたが、準決勝以降ももう少し音量を小さくすべきだったかもしれません。

得点表示については、「どちらともいえない」すら0票という結果でした。実は、得点表示Excelは私の最も得意とする分野でありまして・・・。視認性の良さと個性を両立させて仕上げました。今回は「ちょっと古いボウリング場のスコア画面」をオマージュしてみました。準決勝でターゲットパネルを「◆」マークで表示していたのは、これが由来です。
この得点表示、実は4月に企画書を書いた時点でもう既に7割ほどは完成しておりました。それほど、私は得点表示Excelを作ることに情熱を傾けております。それは、関数を組むだけにとどまらず、フォント選びも含んでおります。今回は、こちらでダウンロードできる「JFドットjiskan」の16と24を名前用に、こちらでダウンロードできる「PixelMPlus12」を数字用に用いました。

問題についても概ね高評価を頂きました。ただ、これについては少しラウンドごとに述べたいので、続きは次回。

2017年1月18日水曜日

アフターレビュー:【2b】予選"Room Masters"(後編)

設問2-6:予選の成績システムについて

【質問】

予選では、試合終了時の正誤数や勝ち抜けの有無などを成績に加味せず、1つの試合内での相対的な順位のみによって得られる「勝ち抜け人数」および「引き分け数」を用いた成績システムを採りましたが、いかがでしたか?
※以下の5つの中から回答。
「勝ち抜け人数と引き分け数で判定する現状の方式でよい」
「勝ち抜け人数と引き分け数を用いてもいいが、いわゆる「勝ち点方式」(例:勝ち=3点、引き分け=1点)にして欲しい」
「正誤数や勝ち抜けか判定かなども考慮した、ポイント制のシステムがよい(適用例:u-4/Quizzes)」
「順位によってポイントが入る方式がよい(例:1位から順に30,20,10,6,4,2,0P、同順位は折半)」
「その他」

【結果】

現状の方式:27票[71.1%]
勝ち点方式:9票[23.7%]
ポイント制:1票[2.6%]
順位点制:1票[2.6%]

<自由回答>
「現ルールだと引き分けの価値が低いように感じるので「勝ち点方式がよい」にチェックしましたが、現行の勝敗表示がルールの明快さによく合っているので、甲乙つけがたいとも思います。」

【考察】

現状の方式でいいという意見が圧倒的に多数でした。
勝ち点方式については、「『○人抜き』よりも結果が直感的にわかりにくい」という理由で今回は取り入れませんでした。ちなみに、今回の予選の結果を「勝利3点、引分1点」の勝ち点方式で並べると、やはり一部順位が入れ替わりましたが、通過者20名のメンツは変わりませんでした。ただ、予選の成績を引き継ぐ準々決勝では、「勝利3点引分1点」を初期スコアとして採用するというのも一つの手かもしれません。
引分けはあまり多く発生しないほうがいいのかどうかは個人的にはまだよくわかりません。ただ、もしあまり引分けを発生させたくないのであれば、勝ち抜けラインを5○ぐらいに引き下げて勝ち抜けやすくし、全問終了後の判定によって順位が決まる選手を少なくさせるという方法が考えられます。

設問2-7:第8節の部屋ヌシ同士の対戦の観戦について

【質問】

第8節では、メイン部屋となる視聴覚室にて部屋ヌシ同士の対戦が行われましたが、ヌシ以外の6組と同時に試合を行いました。
もし、ヌシ以外の試合を先に済ませ、その後ヌシ同士の対戦を観戦することができたなら、その試合を観戦してみたいと思いますか?
※「1:観戦したいと思わない」~「5.とても観戦したい」の5段階から回答

【結果】

1:1票[2.6%]
2:2票[5.3%]
3:7票[18.4%]
4:14票[36.8%]
5:14票[36.8%]

<自由回答>
「ヌシ同士の対戦に興味がないわけではないが、それを観戦するために自分の参加セットが減ったり、全体スケジュールが押したりするぐらいなら観戦できなくてよい。」

【考察】

ヌシ戦に興味を持つ方(4か5に投票した方)が7割を超えるという結果でした。
もっと大きなホールをメイン部屋に使えていれば、まず他の6部屋の試合を済ませ、全員メイン部屋に集合させた後で、部屋ヌシの入場シーンからやってみたいという願望がありましたが、第1回大会ということで、思わぬところで時間がかかるかもしれないと思い、ヌシ戦も他の部屋・他の節同様に進行しました。

…とはいえ、今回、ヌシ戦の動画は一応録りました。参加者の皆様にはエントリーの際に「録画したものを後日ネット上に公開します」とは言っていないため、その動画をネット上に公開する予定はございませんが、今後の大会ではエントリー受付時にその旨を書き、第8節のヌシ戦のみ大会後期間限定で動画を公開する、といったことも検討の対象に入れていきたいと考えております。

設問2-8:予選順位の発表について

【質問】

準々決勝終了後の休憩時間中、全49人の参加者の予選順位を視聴覚室のスクリーンにて発表しました。これについてどう思いますか?
※以下の5つの中から回答
「いい試みだと思う」
「全員の予選順位を公表してもよいが、スクリーンではなく別の方法にして欲しい」
「全員の予選順位を公表するのはやめて欲しいが、メールなどで自分の成績は知りたい」
「全員の予選順位を公表するのはやめて欲しいし、個人成績を知らせる必要もない」
「その他」

【結果】

いい試みだと思う:31票[81.6%]
スクリーン以外の方法:4票[10.5%]
公表せず、メールで知りたい:3票[7.9%]
知らせなくていい:0票[0%]

<自由回答>
「予選順位は自分はまだ問題ないが、下位の人には厳しいことになっていると感じました。」
「事前に対戦相手が全て分かっている点が個人的には斬新でした。個人成績を全て公開するのは成績がふるわなかった人からは反発がありそうですが、次回も続けて頂けたらありがたいかなあと思います。」

【考察】

8割以上の方が、今回行った発表方法でよい、という回答でした。また、「知らせなくていい」という回答は(アンケートに回答した38名の中では)0でした。
どんな大会でも、自分の結果というものは気になるものです。ましてや参加者全員が挑んだラウンドでの成績は、自分がどの位置にいるのかという情報は、伸び盛りのプレイヤーにとっては有益な情報だと思います
この大会をもしクイズ初級者用に開放し、定期的に行うことができれば、自分のはっきりとした実力を知るいい機会になることでしょう。

…とはいえ、下位の方々にとってはやはり自分の成績が全員の前に晒されるというのは恥ずかしいものです。
そこで、次回以降は「大会で発表するのは30位まで」「後日送付する個人成績シートには、自分±3~5位の名前を載せる(予選落ちした人にとって、自分の順位が知られるのは参加者全員ではなく自分と実力の近い者のみ)」といった工夫をしたほうがいいかもしれませんね。

2017年1月17日火曜日

アフターレビュー:【2a】予選"Room Masters"(前編)

設問2-1:予選の問題について

【質問】

予選で出題された問題はいかがでしたか?
※自由回答

【結果】

「とてもよかった。事前に提示されたコンセプトに相違なし。」
「節によって自分に合っていたり合わなかったりしたような気もするが、聴いていてとても楽しい問題群だった」
「基本問題・新作・難問のバランスが良く、問題群としてとても優れていると思いました。」
「予想以上に良かったです。ベタもあれば、難しめ、柔らか目の問題もあり、出るジャンルの範囲も広く楽しい問題群でした。」
「(コンセプトを損なわない範囲で)こだわりを感じる問題群で、非常に楽しめた。セットごとに傾向のばらつきを感じなかった点もすぐれていると思う。1問目の趣向も予想の斜め上を行くもので、唸らされた。」
「セットごとのムラはありましたが、内容については非常に楽しかったです。練られていました。」
「押し頃のように見えて一筋縄ではいかない、面白い問題群でした。」
「指だけで決まる問題ではなく、納得感が強い問題群でした。」
「一般的な大会の2R等に比べて難易度の高い問題に感じましたが、出題することに疑問を感じるような問題は無く、問題選定の質の高さを感じました。」
「問題集知識だけではなく、実際にその物事に精通していないと答えられないような問題も多く存在し、非常に楽しむことができました。」
「簡単すぎず、その分野が得意な人ならちゃんと正解できる、おそらく多くの参加者が数問どや正解をできる、一つの完成された問題群だと感じた。予選の問題群に対して(基本的に)全参加者が全問題に解答権があることも、この問題群に対するアプローチとして相乗効果がある。「全参加者と対戦する」というコンセプトよりも、この問題群に対して程よくどや正解しやすい人数でクイズできたことが結果として好印象だった。」
(ほか多数)

【考察】

問題の歯ごたえ(難易度や扱っている題材の深さ)を感じたという声が多かったです。私含め、皆さん「出したいと思う渾身の問題」を提出していたと思います。
バランスについては、幅広いジャンルを扱っていることを評価する意見が多い一方で、節ごとのムラを感じたという声もいくつかありました。

私が最初に打ち立てた問題難易度は、「40問中スルーは多くても10問程度」でした。それに従い、問題管轄担当のスタッフが問題セットをまとめてくれました。
実際の試合では、各節の平均スルー数は以下の通りとなりました。

第1節: 6.0スルー(最大: 8@視聴覚室/最小:4@録音編集室2)
第2節:11.5スルー(最大:15@第1創作室/最小:7@視聴覚室)
第3節:10.1スルー(最大:13@録音編集室2/最小:8@第3学習室)
第4節: 7.5スルー(最大:14@第3学習室/最小:5@第7学習室&録音編集室2)
第5節: 7.6スルー(最大:10@第7学習室&第3学習室/最小:4@第4学習室)
第6節: 9.5スルー(最大:13@第7学習室/最小:7@視聴覚室)
第7節: 9.5スルー(最大:11@第3学習室/最小:9@視聴覚室&料理講習室&第1創作室&録音編集室2)
第8節: 7.9スルー(最大:12@録音編集室2/最小:3@視聴覚室)

第1節はかなり正解が出るセットでしたが、それ以降は少しハードな問題が続いたようです。その結果、続く第2・3節は平均10問以上のスルーが出てしまいました。また、「1試合7人しかいない」「ペーパークイズによる選抜がない」という点にも起因すると考えられます。
後述の「設問2-3」でも問題数40問が少ないと感じた方が少なくなかったですが、スルーが出るような問題が多かったからかもしれません。


設問2-2:予選のクイズルールについて

【質問】

当初の案では、第1節から第8節まで、合計7種類のクイズ形式を用意しておりましたが、参加者・スタッフ双方にとってのルール理解のしやすさを優先し、本番では8節全て同じルールで行いました。これについてはいかがでしたか?
※以下の5つの中から回答
「全て同じルールでよい」
「ルールにバリエーションがあってもいいと思う(2種類)」
「ルールにバリエーションがあってもいいと思う(3~4種類)」
「ルールにバリエーションがあってもいいと思う(5~8種類)」
「その他」

【結果】

全て同じ:34票[89.5%]
2種類:2票[5.3%]
3~4種類:1票[2.6%]
5~8種類:0票[0%]
その他:1票[2.6%]

<自由回答>
「トビは最下位になってしまうので、2×をつけるとなかなか勝負に絡めなくなってしまった。トビの場合でも解答権剥奪のみにして、(〇の数-×の数)で判定した方が良いと感じました(地蔵の人よりも6〇3×の人の順位が下なのは違和感を感じます)。」
「大会参加者全員と対戦するコンセプトであるなら、同じルールにするべきだと考えます。同じ対戦相手でもルールによって戦いやすさが変わるので、もしこのルールだったらと思ってしまうと、モヤモヤする気持ちになります。」
「「全参加者と一度ずつ対戦する」というコンセプトである以上、ルールは統一されなければならない。毎セットルールを変更するというのはそれはそれで好きだが、今回のコンセプトには合致しない。」
「今回のシンプルさがちょうどよいと思いました。あまり規模を大きくすると負担の大きさが指数関数的に上昇していくので、次回を行うとしても、この規模にとどめるのも一つの判断かと思います。」

【考察】

大多数の方が、「8試合同じルールでよい」と回答しました。私も実際にやってみて、これは同じルールでなければならないと感じました。
当初の案では、実は以下の構成でした。

第1節:7○3×
第2節:Inflation(その人のn回目の解答において、正解+n/誤答-n。15p先取。誤答3回で失格)
第3節:5○1×
第4節:Hat Trick(2連答3回or3連答1回で勝ち抜け。誤答3回で失格)
第5節:Up Down(6p先取)
第6節:6by5
第7節:5○5×
第8節:7○3×(第1節と同じルール)

まず「8試合もおんなじルールだと飽きちゃうかなぁ?」という考えを出発点とし、「ホワイトボード上で処理できるルール」というのを念頭に置きながらこれらのルールを一通り揃えました(例えば、「*回休み」やアタサバのような形式は、何度も書き直したりするので不採用)。正直、この段階では「試合によってルールが違うのは不公平だ」というのはあまり気にしていませんでした。

しかしその後、スタッフおよび参加者の全員に、これらのルール全てを共有するのは無謀であると悟り、全節同じルールに変えました。飽きの問題についても、「ルール一緒だけど相手は違うから飽きないでしょ」っていう意見が他のスタッフから出たので。

その後、「7○3×か5○3×か5○2×か、どれにしよう?」と悩みまして、
5○3×・・・勝ち抜け正解数が少ない(=抜けやすい)けど、許容誤答回数がちょっと多すぎる印象
5○2×・・・勝ち抜け正解数が少ない(=抜けやすい)けど、許容誤答回数が少なすぎる印象
7○3×・・・許容誤答回数に余裕があるけど、勝ち抜け正解数がちょっと多い(=抜けにくい)印象
最終的に説明不要の7○3×にしました。

○×数の話題は次の設問で語るとして、順位判定について少し言っておこうと思います。当大会では「新人王/早押王」と違い、「3×失格したら即最下位」というルールを設けました。これはスポーツのフライングやサッカーのイエローカードと同じで、「たとえ高いスコアを残せる能力を持っていても、ミスが多い人は勝者として認めるべきではない」という考え方に基づいたものです。実際の試合では実力者の意外な3×失格がいくつかありましたが、以上のような思想に基づいたものです。ご了承ください。


設問2-3:予選の試合ボリュームについて

【質問】

7人対戦で「40問or12分限定、7問正解で勝ち抜け、3回誤答で失格」という試合ボリュームについて、どう思いますか?
(参考:56試合中の勝ち抜け人数分布→0人:5試合/1人:25試合/2人:22試合/3人:4試合
トビ人数分布→0人:34試合、1人:19試合、2人:3試合)
※以下の4要素
「限定問題数=40問」
「時間=12分」
「勝ち抜け条件=7問正解」
「失格条件=3回誤答」

のそれぞれについて、以下の5段階から回答

「多すぎる」
「やや多く感じる」
「ちょうどいい」
「やや少なく感じる」
「少なすぎる」

【結果】

・限定問題数=40問
多すぎる:0票[0%]
やや多く感じる:0票[0%]
ちょうどいい:27票[71.1%]
やや少なく感じる:11票[28.9%]
少なすぎる:0票[0%]

・時間=12分
多すぎる:0票[0%]
やや多く感じる:6票[15.8%]
ちょうどいい:25票[65.8%]
やや少なく感じる:7票[18.4%]
少なすぎる:0票[0%]

・勝ち抜け条件=7問正解
多すぎる:0票[0%]
やや多く感じる:3票[7.9%]
ちょうどいい:35票[92.1%]
やや少なく感じる:0票[0%]
少なすぎる:0票[0%]

・失格条件=3回誤答
多すぎる:0票[0%]
やや多く感じる:1票[2.6%]
ちょうどいい:37票[97.4%]
やや少なく感じる:0票[0%]
少なすぎる:0票[0%]

<自由回答>
「割と予選のシステムは初めてとは思えないほど、洗練された形式だと思います。しいて、言うならば誰も抜けず終わったセットが何回かあったので問題は40より50の方がいいかなと思いました。」
「誤答はもっと厳しくすべき(7○なら2×で十分)という考えだが、今回の問題群であれば3×という緩いルールで行うことにより、気軽に押しに行けるようにした方がよかった。」
「5○3×でも良かったかと思います。長くなればなるほど正解機会がどうしても上位層に偏りがちになるので。」

【考察】

「勝ち抜け条件」「失格条件」については、概ね「ちょうどいい」という意見が多い一方で、「限定問題数」については「ちょうどいい」と「やや少なく感じる」で二分しました。先述の通り、スルーが多かったのが一因であると考えております。7人中2~3人が勝ち抜ける展開が理想であると考えていたのですが、実際は1~2人がほとんどでした。次回の予選は、もう少し難易度を抑えるか、問題数を若干増やして正解を多く出すか、難易度は変えず5○勝ち抜けにするか、ところです(ちなみに2-2で述べた"まだ予選のルールが7種類もあった頃"は、限定問題数・試合時間は50問・15分でしたが、夏ぐらいに己の問題作成力に限界が見えてきたので40問にしました)。

「制限時間」については、「ちょうどいい」が一番多い一方で、「やや少なく感じる」と「やや多く感じる」の両方が一定数の票を集めました。制限時間は、(スタッフからの報告を聞く限りでは)ある1試合を除いて全て時間内に40問を出し切りました。


設問2-4:予選におけるスタッフについて

【質問】

予選の各部屋で進行・問読みを担当したスタッフはいかがでしたか?
※自由回答

【結果】

「特に不手際と感じることもなく良かったと思います」
「どのスタッフもしっかりと練習していて、特に気になる所はなかったと思います。開始まで時間があって場を持たせようとしてたのがちょっと大変そうでしたが。」
「意外と二人で回せるもんなのだなあと思いました」
「みなさん真摯に進行されていたと思います。一部、自己紹介をされていないスタッフの方がいた(たぶん忘れていただけと思いますが)ので、ぜひお名前も知りたかった。」
「すべて同じ部屋でクイズをしたが、競技時間の前後を含め、まったくストレスなく過ごすことができた。ありがとうございました。」
「少しばらつきがあったように思います。」
「問い読みさんのレベルも問題なく、どこの部屋でもいわゆる「ストレス」を感じずに、ニコニコとプレイ出来ました。スタッフさんのケアレスミスを防ぐチェック表らしきものを使ったと思われますが、本当に上手く作ったなぁと感心しきりでした。」
(ほか多数)

【考察】

進行に関しては特に問題ないようでした。「新人王/早押王」では各部屋「司会」「問読み」「チェック・タイムキーパー」「得点記入係(複数名)」と全部で4つの役職がありますが、それを各部屋たった2人に託しました(「司会得点記入タイムキーパー」と「問読みチェック記録係」)。どの部屋のスタッフもトラブルなく進行してくれたようで安心しました。

一方で、ある問読みスタッフに対する指摘が少なからずありました。
今回は、『新人王/早押王』のリハーサルのように、問読みが1人ずつスタッフ全員の前で出題するという機会を本番前に設けることができませんでした。
そのため、各問い読み担当スタッフの癖を把握せず、読むスピードや抑揚などを統一的に指導させないままぶっつけ本番でやらせてしまったのは少し問題があったかなと思います。
後日各部屋の音声を聞いたのですが、問読みの仕方はもちろん、進行スピードまで各部屋異なっておりました。
特に、私の担当した視聴覚室では、だいぶテンポが早いと感じた方もいたのではないでしょうか。なるべく12分以内に40問すべてを使うつもりで進行したら、全節で2分ぐらい余ってしまいました…。後で録音したものを聞いてみると、「新人王/早押王」の「アタック25分」並のテンポでした。次回は「誰々、○/×。」の後、1拍開けるように心がけます。


設問2-5:休憩時間

【質問】

節と節のインターバルは10分、第4節と第5節の休憩時間は60分でしたが、それぞれいかがでしたか?
※「10分のインターバル」「60分の休憩」のそれぞれについて、以下の5段階から回答
「長すぎる」
「少し長い」
「ちょうどいい」
「少し短い」
「短すぎる」

【結果】

・10分のインターバル
長すぎる:1票[2.6%]
少し長い:13票[34.2%]
ちょうどいい:24票[63.2%]
少し短い:0票[0%]
短すぎる:0票[0%]

・60分の休憩
長すぎる:0票[0%]
少し長い:5票[13.2%]
ちょうどいい:29票[76.3%]
少し短い:4票[10.5%]
短すぎる:0票[0%]

<自由回答>
「移動時間に無理がなく余裕を持つことができた。」
「予選は余裕を持っての進行でいいと思います。総当たりだからこそ、参加者同士の会話が色々とできたことが良かったです。」
「結果的にはややサクサク進みすぎで時間を持て余したかなとも感じましたが、大会運営のバッファとしてはまあ適切ではないでしょうか。」
「予選は各セットでクイズが始まるまでに少し時間的余裕があったので、参加者同士の簡単な自己紹介をする流れを作っても良いかなと感じました。」
「休憩時間が長い旨回答しましたが、その間に参加者・スタッフの皆さんとの会話の機会を持つことができ、今までにない体験でした。」
「タイムスケジュールはやや巻き気味だったが、押してゆとりがない進行になるより遙かによかった。(「しんはや」はかなりタイトで気持ちの準備が整わないところが。)」
「たくさんの問題に触れる楽しみもありましたが、予選のクイズを始める前後に参加者同士と問読み・司会者とコミュニケーションが取れるのが大きな魅力だと思いました。部屋の中は10人に満たないので、気楽に話をしやすいです。他の大会では友人以外とはそれほど話をすることはありませんので、スタッフと参加者の交流を楽しめることもアピールしていいのでないかと思います。」

【考察】

どちらも「ちょうどいい」が多数派を占めておりましたが、試合間のインターバルは長いと感じる方も少なくないという結果でした。
タイムテーブルは、今回が初めての回ということで、トラブルが起きた場合に備えて、また、11F~4Fという大きな移動があり得ることから、「試合12分→結果整理8分→部屋移動等10分」という1節あたり30分の構成にしました。しかし、実際やってみるとトラブルはあまり起きず、試合後の時間がとても余ってしまいました。その分感想戦が盛り上がりましたし、時間が押すよりはマシでしょうが、少し緊張感に欠けていた感じは否めませんでした。次回は、1節あたり20~25分ずつ(試合12分+結果整理3~5分+部屋移動5~10分)でもいいかもしれません。

ただ、皆様の回答を見てみますと、この時間を「参加者同士の交流を深める時間」として活用できるのではないかという意見が多く寄せられました。この後の設問で「クイズ初級者向けの回」の構想が持ち上がりますが、こういう参加者同士の交流という面から見ても、この大会はそういった層に向けて開くとよいのかもしれません。

ちなみに『新人王/早押王』の場合は「試合15(20)分→結果整理5分→部屋移動等5分」なのですが、当大会は『新人王/早押王』と違いサドンデスがありませんので、予期せぬ時間延長がないという点でも、時間的余裕が生み出されたと考えられます。

長くなってしまったので予選の続きは次回。

2017年1月16日月曜日

アフターレビュー:【1】会場・参加費について

年が明け、気づけば大会終了から早3週間が経ってしまいました。
大会長として初めて作り上げた大会でしたが、予想以上に高評価を頂きました。
参加者及びスタッフの皆様には、改めて感謝の辞を申し上げたいと思います。
本当にありがとうございました。

さて、本日から、当大会が"第2回"の開催に向けて何をすべきなのかを、参加者の皆様からのアンケートを参考にしつつ考えていきたいと思います。
なぜなら私は、この大会を今後育てていきたいと考えているからです。

今回はまだ第1回なので、予選の総当たり戦"Room Masters"を軸にした大会フォーマットを生み出した時点で、私の中では目的の9割を達成したつもりです。
そして、今後2回3回と続けていくには、1度やってわかったことを分析し、第2回までに完成された形として育てていくことが不可欠だと考えております。
実際、世の中の長く続いているシリーズ物というのは、第1回こそ荒削りであるものの、第2回でフォーマットが9割完成されたというものがほとんどです。第2回こそ、この大会のスタイルを決定づける重要な回なのです。

この記事では、参加者の皆様から寄せられたアンケート回答の結果を発表するとともに、私の考えを綴っていこうと思います。
また、この内容は後日頒布予定の記録集ではなく、このブログという場に載せ、すべての人に公開したいと思います。そして、参加者・不参加者含め、色々な人に考えてもらいたいと思っております。今後大会を開く上で参考にしていただけますと幸いです。

それでは、概ねアンケートの設問順に進めていきます。


設問1-1:当大会の開催施設について

【質問】

当大会を行った八王子生涯学習センターという場所はいかがでしたか?
※「1(この大会を開くのにふさわしくない)」~「5(この大会を開くのに適している)」の5段階から回答

【結果】

1:0票[0%]
2:1票[2.7%]
3:2票[5.4%]
4:15票[40.5%]
5:19票[51.3%]

<自由回答>
「良い施設を選ばれたと思います」
「開催場所についてはやはり遠いという印象ですが、部屋を多数確保できることを優先すればいたしかたないところかと。」
「もう少し参加費をとってもいいから、メイン会場は広い方がいいですね。」
「個人的には、家の近所である八王子周辺地域での大会がなかなか無いので、その点でもうれしく、また応援したく思いました。
会場ですが、図工室や家庭科室のような普段触れない場所でのクイズという雰囲気がとても気に入りました。」
「会場は駅の便の点でも駅からの距離の点でもよいと思います。録音室(?)が少し狭いと感じました。」
「同じ日にたくさんの部屋を借りなければいけないことを考えれば、山手線の範囲から離れたところでも、会場を見つけるのは大変だったのではと思いました。」

【考察】

思った以上に4~5の回答が多くて少し驚きました。確かに「10人弱入る部屋がいくつもある施設」という点ではこの大会向きかもしれません。
私が開催前に懸念していたこの施設の欠点として、以下のことを挙げておりました。

・「催し物の学習資料等」(利用案内内の表現)でないと物販ができない。
・(水分補給を除いた)飲食ができない。
・上記の理由から自動販売機がない。
・高低差がありすぎて、4Fの部屋を利用してしまった場合に移動が大変である。
・メイン部屋の視聴覚室が定員(72名)ギリギリである。
・視聴覚室のマイクがピンマイク2、ハンドマイク2しか使えない。卓上マイクスタンドもない。
・解答席にも使っていた視聴覚室の椅子がギイギイうるさい。
・全体的に部屋代が少し高い?

しかし、アンケートにて指摘があったのは、5番目の「視聴覚室の狭さ」のみでした。ほとんどの参加者は、ほか7つの件についてはアンケートに書くほどのことではない問題ということだったのでしょう。
それでも、やはり食事ができない点とマイクの数が少ない点については自分としては致命的に我慢ならない点なので、もし別の施設でもっといい場所があるならばそっちを使いたい、というのが大会長としての本音です。

設問1-2:当大会の参加費について

【質問】

当大会の参加料1500円はいかがでしたか?(ちょうどいいと思う場合は3を選択して下さい)
※1(高すぎる)~5(安すぎる)の5段階から回答

【結果】

1:0票[0%]
2:4票[10.8%]
3:23票[62.2%]
4:9票[24.3%]
5:1票[2.7%]

<自由回答>
「学生は安くするなどの区別があるといいと思います」
「高校生以下を値下げ出来たらよかったかなと思いました。」
「一参加者、社会人にとっては妥当な金額と思う。赤字になってませんか?」
「別の場所で行うとしても、社会人参加費2~3,000円程度の範囲内で抑えてほしいと感じます。」
「もちろん金額だけ見れば高めの大会ですが、触れられる問題の量と質から考えたらむしろ割安の部類かと思います。」
「参加費については、コンセプトと楽しさは充分に伝わったと思いますので、もし今回赤字になっているようでしたら、参加費2000円でも参加者は集められるのではと思います。」
「参加費は、触れられる問題のボリュームと会場のバラエティに富んだ雰囲気を考えれば安いくらいだと思います。」
「単純に値段だけ見れば、他の大会より高いが、たくさんの部屋を借りる点を考えれば極めて妥当な値かと思います。」
「参加費についてはクイズ大会としては少し高額かなと思ったのですが、参加者数や大会の質を考えれば妥当だと思います。」
「これだけじっくり自作問題メインの企画を堪能出来るなら、もう少し高くても…と思えるくらいのクオリティだったと思います。」
「全員が全8セットできる大会であれば、個人的には1500円でも安いと思います。特に学生向け。傾斜をつけて、社会人2000円、学生1500円など。」

【考察】

1に回答している方は1人もいらっしゃいませんでした。ほとんどは3(ちょうどいい)で、2と4が少々というところ。
こちらとしては、この値段は強気でもなんでもなく、妥当な値段であると考えておりました。それは、すでに『新人王/早押王』の一般参加者(兼任スタッフをせずに出場する人)の参加費が1500円であり、「一人あたり数百問押せる大会」としてこの参加費は妥当であるという認識がクイズ界にある程度広まっていると思ったからです。会計面でも、1500円でようやくほぼトントンという感じでしたし。

ただ、自由回答欄にて、「学生は安くしたほうがよい」というご意見もいくつかありました。確かにその通りです。年齢による参加費の傾斜については、検討の対象とさせていただきます。